ボイスドラマ『喫茶 赤い手』とは?

とある町の商店街にある、古びた小さな喫茶店、

を舞台にして、その日の天気のお話や、時事ネタ、
それこそよくある喫茶店でのマスターと常連客のおしゃべりのシーンを、
ラジオドラマ風にできないかな?と考えて作ったのが始まりです。

このお話は、神奈川県相模原市にあるコミュニティラジオ局、エフエムHOTにて、
私がパーソナリティを担当していた生番組の中の、15分ほどのコーナーでした。
お話の最後には、その日の題材にちなんだ曲をかけて終わるというもので、
コロナ以前の、今から数年前、2019年あたりから約半年ほど続きました。
お店の名前の「喫茶赤い手」とは、西門商店街にある、
岡本太郎さんのモニュメント、「呼ぶ赤い手、青い手」からとりました。

喫茶店のマダムに扮して一人語りをするというスタイルは、
お芝居の経験のない私には無謀な(笑)企画でしたが、
それまで約20年ほど、ラジオパーソナリティをしていた私は、
いつかやってみたいと胸に秘めていたことでもありました。

なにせ素人ですから、原稿を書くのにも、本当に本当に苦労した思い出!
三時間の生放送中、他のコーナーで使う資料作成も自分でしていたので、
この、なんちゃってラジオドラマの原稿を書くという作業が
増えただけでも大変なことでしたが、
それ以上に、ドラマ風コーナーを作るという魅力に、
当時の私は一生懸命になっていたのでした。

その後、夫の仕事の都合で引っ越すことになり、
しばらくして長年お世話になったラジオ局を去りましたが、
現在も声のお仕事、フリーナレーターとして活動しています。

先日、ふと数年ぶりに当時の音源を聴く機会があり、
もう一度、この喫茶店をお披露目してみたくなりました。
時代は進んで、ポッドキャストというコンテンツがあるではないですか。
利用させていただこう!、となりました。
ですが、時間の経過で多少変えなければならない筋書きなどもあったので、

改めて、

・当時の原稿を手直しして、
・今の声で録り直し、
・BGMや効果音も改めて編集しました。
(ちなみに、BGMはラジオ放送の際と同じ曲です)
thanksBGM /雨音ジャズ/清水裕介

当時放送していたラジオ局エフエムHOTの承諾も得て、
ポッドキャスト番組として配信、という運びとなりました。

と、長々と書きましたが、
恥ずかしながら、なにより私がいちばん、
この拙いラジオドラマに愛着と愛情を感じているのだと思います。

喫茶赤い手の、この先について、
ラジオ放送の中では、NO.21が最終回なので、
その先を、現在の私がまた新たに作り続けて足していくのか、
あるいはそれでおしまいにするか、
正直まだ決まっていません。

※追記(2023/11/2)
ポッドキャスト内でリスナーの皆さんに問いかけて、
ご意見を伺ってみたりしながら、
私なりに考えた結果、
月に一度くらいのゆるゆるペースで、
新エピソードを追加していくことにしました。
数年前に私が作ったドラマに、
現在の私がお話を付け足していくということを
やってみようと思いました。
『ep22 エビピラフ』 から新エピソードです。

さらに動画も

また、このタイミングで、

動画で観るポッドキャスト、
ゆったりボイスドラマ喫茶赤い手

として、
Youtubeでの配信も開始しました。
こちらは完全に自己満足の世界なのですが💦
これまでポッドキャストで配信してきた喫茶赤い手の原稿に、
さらに加筆、修正、して、再々録音、整音し、
動画版として作り直し、
少しずつ更新しています。
良かったら、そちらも是非ご覧ください。

🎥十和言チャンネル

考えてみると、
引っ越してしまって、
もうあの街には住んでいないし、
まさかラジオ局退職後も、
こうして続けることになるというのも、
そしてそこから枝葉が広がる活動になる、というのも、
当時の私には思ってもみなかった事で、
本当に不思議なご縁だと感じます。
どこまで続くのか、
続いた先にどんな景色があるのか、
楽しみながら、
基本はマイペースで進めていこうと思っています。

この、お喋りマダムのお話が、
お仕事で疲れた後に、ふらっと立ち寄る喫茶店のように、
ほんの数分の癒しになっていただけたら、
とても嬉しいです。

十和 言